NCNP病院

コラムとニュース columns and news

コラムとニュース columns and news

オレンジカフェ

<オレンジカフェ>振り返り No.47

2024年12月25日実施

こんにちは。オレンジカフェスタッフです。
第9回目のオレンジカフェを会場とオンライン(zoom)で開催しました。先月に引き続き、話し合われた内容について、参加できなかった皆さまにもご紹介していこうと思います。
何度も同じことを確認することへの対応
本人が忘れてしまったり、不安に思って何度も家族や周囲の人に同じことを確認することがあり、どう対応すればいいか?
認知症の方への対応では、「その場の安心感」と「記憶を刺激する機会」のバランスが重要で、本人の状態や気持ちを尊重しながら、状況に応じて柔軟に対応することが望ましい。どちらのアプローチをとる場合も、優しく寄り添うことが大切です。
★ヒントを使う場合の工夫
・答えを焦らせないことや、ポジティブな言い方でヒントを出す、一緒に考える姿勢を見せる。

★すぐに答える場合:本人の安心感を優先したり、感情のフォローを大切にする。
忘れてしまったことを責めたり、「さっきも言ったよ」といった言葉は避けましょう。代わりに、「誰にでもあることだよ」とフォローすることで、気持ちを軽くできます。

★状態に応じた接し方
・初期の認知症の場合:本人が考えることを楽しめる場合は、ヒントを出すのが良いでしょう。
・進行した認知症の場合:忘れたことに対して答えることで安心感を与え、混乱を防ぐほうが効果的です。

参考情報源:日本認知症学会、新オレンジプラン、認知症の人と家族の会、
WHOの認知症患者へのケアと家族支援に関する国際的な指針、『認知症の人にやさしいケア』

認知症の独り言について
独り言が日常生活に大きな支障をきたしていない場合、必ずしも問題視する必要はありません。ただし、内容が極端に悲観的であったり、強い不安を感じている様子がある場合は、専門家への相談を検討してください。

介護と看護について
認知症の方への看護と介護の考え方について

早期発見・早期治療をするには?
友達同士で伝え合おうと言っても遠慮などもあり難しい。市の身体検査などで認知症検査を含めることができないのだろうか?

周囲の人に認知症と伝えるタイミングは?
本人の自尊心を考えると周囲の人に伝えていいのか悩む。
理解者になってくれるのであれば伝えることで本人が他者と関わる機会の継続になるかもしれない。

映画「オレンジランプ」について
参加者より、「行政で行っていた上映会でこの映画を見たが、とてもよかった」と情報提供
【あらすじ】
39歳で若年性認知症と診断された男性とその家族の実話を基にした日本の映画。顧客の名前や約束を忘れるなどの異変を感じ、医師から若年性アルツハイマー型認知症と診断される。ある出会いをきっかけに、夫婦の意識や周囲の環境が変化し、希望と再生の物語が展開されていく。