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コラムとニュース columns and news

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認知症センター便り

<オレンジカフェ> 振り返り No.66

こんにちは。オレンジカフェスタッフです。
2026年度第4回目のオレンジカフェを、会場とオンライン(Zoom)で開催しました。
今回も多くのご参加をいただき、ありがとうございました。
参加できなかった方にも内容をお伝えできるよう、当日の様子をご紹介します。
☕ 長田先生によるミニ講座
「認知症予防に役立つ非薬物療法」
長田先生から、薬だけに頼らない認知症予防についてお話がありました。研究で効果が示されているポイントは次の5つです。
① 動脈硬化を予防する
高血圧・糖尿病・高コレステロール・喫煙などを適切に治療することで、認知機能の低下を抑えられることが分かっています。
② バランスの良い食事を心がける
野菜や魚介類を多く取り入れ、肉を控えめにする「地中海食」は、軽度認知障害(MCI)から認知症への進行を遅らせる可能性があります。
③ 適度な運動と飲酒
ノルディックウォークやラジオ体操などの運動は、認知機能の低下を抑え、認知症に関わるタウたんぱく質の蓄積を遅らせる可能性があります。
飲酒については、1日2ドリンク程度(ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイン約1.5杯)までであれば、認知機能の低下が比較的緩やかという報告もあり、特に赤ワインについては良い影響を示した研究も紹介されました。
④ 脳を楽しく使う
計算ドリル、麻雀、囲碁、チェス、ゲーム、カラオケなど、**「本人が楽しみながら続けられる活動」**が認知機能の維持につながります。
⑤ 人とのつながりを大切にする
社会的孤立は認知機能低下の大きな危険因子です。コロナ禍の研究では孤立状態で認知機能が54%悪化したという報告もあります。難聴は人との交流が減る原因になりやすいため注意が必要です。
補聴器を適切に使用することで認知機能低下の進行を抑える可能性も報告されています。電子レンジや体温計の電子音など、高い音が聞こえにくいと感じたら、「補聴器相談医」への相談が勧められました。

☕ 難聴と認知症について意見交換
講演後は、「難聴と認知症」をテーマに活発な意見交換が行われました。
「テレビを大音量で見ている」「虫の声などが聞こえなくなり、検査を受けた」といった体験談も紹介され、日常生活での気づきを共有しました。
参加者からは、次のような工夫や情報が紹介されました。
【受診を勧める工夫】
ご本人が受診を嫌がる場合は、お孫さんから勧めてもらったり、信頼している他科の医師から検査を勧めてもらうことで受診につながったという経験が紹介されました。
【補聴器は専門家に相談する】
補聴器は何度か調整を重ねることが大切です。「補聴器相談医」がいる耳鼻科や専門店で相談すると安心です。自宅へ訪問してくれるサービスもあります。
【新しい聴覚支援機器】
カシオ計算機が開発した、耳をふさがず必要な音域だけを補う新しい聴覚支援機器も紹介されました。補聴器に抵抗がある方の選択肢の一つになりそうです。
【家族の負担を減らす工夫】
テレビの音量が大きくて困る場合は、耳元スピーカーや「ミライスピーカー」を利用するなど、お互いが快適に過ごせる工夫も有効との話がありました。
【今後への期待】
健康診断や地域イベントなどで、気軽に聴力チェックができる機会が増えるとよいという意見も出されました。

☕ 認知症の方をテーマにしたドラマ紹介
2026年7月17日からテレビ朝日系で放送されている、『名探偵のままでいて』が紹介されました。レビー小体型認知症を患う祖父が、孫娘の持ち込む不可解な事件を「幻視」をヒントに解決していく連作短編ミステリシリーズです。認知症理解が深まる作品となっているようです。

☕ 市民公開講座のお知らせ
日時:10月3日(土)13:00~15:30
認知症疾患医療センター長の大町医師に加え、神経研究所所長の岩坪医師をお迎えして、講演会を開催します。
テレビなどでもご活躍されている先生のお話を直接聞くことができる、貴重な機会です。皆さま、ぜひご参加ください。

今回も多くの経験や工夫が共有され、「一人で抱え込まないこと」の大切さを改めて感じる時間となりました。次回のオレンジカフェでも、皆さまと安心して話し合える場を作ってまいります。どうぞお気軽にご参加ください。


認知症センター/認知症疾患医療センター