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コラムとニュース columns and news

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認知症センター便り

<オレンジカフェ> 振り返り No.64

2026年5月27日実施

こんにちは。オレンジカフェスタッフです。
2026年度第2回目のオレンジカフェを、会場とオンライン(Zoom)で開催しました。
先月に引き続き、当日のお話から、参加できなかった皆さまへ内容をご紹介します。
☕ アルツハイマーデー
院内イベント 9月1日(火) 
病院内で啓発活動およびイベントグッズの配布を実施することが発表され、準備に協力できるボランティアの募集が行われました。
市民公開講座 10月3日(土) WEB&会場
本講座では、認知症疾患医療センター長の大町医師と、認知症領域における権威である神経研究所の岩坪所長が登壇し、若年性認知症に限らない全般的な認知症をテーマに分かりやすい解説が行われる予定です。
市民公開講座への参加・申し込み方法等の詳細情報は、オレンジカフェの参加者へは一般公開よりも早くチラシ等で提供される予定であり、同時に当院のホームページでも適宜情報が発信される予定であることが案内されました。

☕ 認知機能を良くするためには
 長田先生より、認知機能の低下予防や進行予防に効果があるとされる様々な活動について、学術論文や研究事例をもとに解説が行われました。
 紹介された研究の中では、韓国の研究においてカラオケが認知機能低下の予防に寄与することや、ラジオ体操などの運動、さらには若年層を対象とした折り紙が認知機能の改善に効果を示した論文が紹介されました。また、囲碁、チェス、麻雀(特に中国での研究が多い)といったゲーム類も有効とされており、これらは単にプレーするだけでなく、ルールを学んで指導し合うことや、「こう打てば良かった」と振り返る対局後のコミュニケーションを含む介入が効果を高めると示唆されました。さらに、小学4年生レベルの国語と算数ドリルの活用(特に算数)や、全般的な脳トレ、オーケストラへの参加、そして絵画や色塗り、陶芸といったアートセラピーも有益であるとの結果が報告されています。

☕治療方針と家族間の意見対立について
 前頭側頭型認知症および難病の疑いがある親の治療について、根本的な治療法がない中で家族間の治療方針について意見が分かれていることに対し、どう向き合うべきかという相談がありました。
→長田先生は、前頭側頭型認知症などの神経疾患では完治を目指す治療は難しいものの、運動や交流、リハビリ、環境調整などによる症状への対応やQOLの維持が重要であると説明した。また、薬物療法も本人や家族の負担と効果のバランスを考えながら行うことが大切であるとされました。
 さらに、介護方針を巡る家族間の意見の違いについては、実際に介護を担う家族が中心となって方針を共有しておくことの重要性が話し合われました。あわせて、かかりつけ医と専門病院の役割分担、診断を受けることで今後の見通しが立ちやすくなり、公的支援も活用しやすくなることについても説明がありました。

☕ 日常生活における具体的症状への対処法
 認知症に伴う行動・心理症状への対応について、参加者からの質問をもとに意見交換が行われました。
 前頭側頭型認知症の方が、喫茶店などで急に席を立ってしまう行動について質問がありました。長田先生からは、これは前頭葉の機能低下による抑制の障害が原因で、思いついたことをすぐ行動に移してしまうために起こる症状であると説明があった。声かけで戻ってくる状況であれば、介護者の負担が大きくない限り、副作用の観点からも安易な鎮静薬の使用は勧められないとの助言がありました。
 また、本人の思いがうまく伝わらず、怒りっぽくなってしまう症状についても話題となりました。まずは本人の気持ちを理解しようとすることが大切であり、散歩や外出、デイサービスの利用など、身体や頭を適度に動かし人と交流できる環境づくりが、症状の安定や生活の質の向上につながるとの説明がありました。

☕ 認知症サポーターの交流会
(地域の認知症支援体制について)
 小平市で開催された認知症サポーターの交流会において、小学生のサポーターが着実に増えていることが報告されました。また、小平市内で開催されているオレンジカフェの数は、ここ数年で25か所から55か所へと急増しており、参加費も無料のものから100円、300円、500円と多様化しています。これにより、当事者や家族が近隣の通いやすい場所で気軽に足を運び、悩みを共有できる場が拡充していることが示されました。

(社会における環境整備の現状)
 現在、オレンジカフェの開催を示す「のぼり」を設置している場所が市内で3か所にとどまっており、周知や広報の強化が求められています。また、広大な病院施設内における案内表示の分かりにくさについても議論が及びました。認知症の当事者目線に立った見やすい色合い、適切な文字の大きさ、ふりがなの活用など、ユニバーサルデザインを意識した掲示の工夫が必要であることが共有されました。これに対し当カフェでも、施設基準により英語表記が義務付けられるなどの制度的な制約があり、文字だけの表示では見づらくなってしまうという課題があることが共有されました。そのような制約も踏まえつつ、可能な範囲でより分かりやすい案内表示となるよう改善を進めていく方針が示されました。


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