てんかんを知る コラム&ニュース
<コラム>第44回 「てんかんと自転車運転」
てんかんと運転といえば、自動車運転が思い浮かぶと思いますが、今回は大人も子どもも使う乗り物、自転車の運転について取り上げたいと思います。
自転車による事故、危険運転の増加により、2026年4月から道路交通法が改正され反則金制度が導入されました(16歳以上)。具体的には、信号無視、携帯電話使用、傘さし、一時不停止、危険な歩道通行などが対象となっています。
小児は反則金適用の対象外ですが、登下校や習い事、遊びに行くための移動手段として自転車を利用することが多く、自転車による危険運転は重大事故につながるので、交通ルールを守るべきと考えます。内閣府の令和8年版交通安全白書によると、小中学生の交通事故死者・重傷者数で自転車乗用中の割合は小学生で2位、中学生で1位となっています。
(図は令和8年度版交通安全白書より引用)
自転車は軽車両に分類されるものの、運転するのに免許や資格は必要ありません。小児から高齢者まで運転適性の基準等は無く、てんかん等の病気や症状を理由として責任を取らなければいけないという根拠もありません。しかし、重大事故が起きて加害者となると、具体的には運転中の発作で人の死傷や物の損傷が生じた場合では、重過失致死傷罪や器物損壊罪等の刑事上の責任が問われることがあります。また、場合によっては何より子ども本人の命にも危険が及ぶ可能性があります。
一般的にてんかんを持つ方でどの程度乗車を控えるべきかの公的な決まりはありません。てんかん発作のタイプと頻度により主治医と相談して個別に決めるのが良いでしょう。筆者は小児科医ですので、小児患者の話にはなってしまいますが、最後の意識減損発作から最低3-6か月間空けて、日中の発作がないことを確認してからにしましょうと子ども本人と保護者に説明しています。どうしても自転車を使用しなければいけないという場合では、妥協案として歩行者に注意しながら歩道を走る、交通量の多い車道は避ける、ヘルメットを着用するようにとお話しています*。
(図は令和8年度版交通安全白書より引用)
ヘルメット着用率も時代とともに増加しており、現在は着用が努力義務となっています。図のように、全年齢の中でも小中学生のヘルメット着用率は高い方ですが、それでも半数以下ではあります。
思わぬ事故を起こし加害者にならないように、事故にあって被害者とならないように、子どもも大人も交通ルールを守りながら自転車を利用するようにしましょう。
令和8年度版交通安全白書(内閣府ホームページ)
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/r08kou_haku/pdf/zenbun/tokusyu.pdf
*警視庁のよくある質問にも、「道路標識等で指定された場合」「運転者が13歳未満や70歳以上の高齢者や身体の不自由な人の場合」「車道又は交通の状況から見てやむをえない場合」歩道走行を行うことが認められています。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/faq/koutuanzen/jitennsya.html
てんかんの有無に関わらず法令遵守しての自転車乗車が望ましいです。
>総合てんかんセンター
>脳神経小児科
自転車による事故、危険運転の増加により、2026年4月から道路交通法が改正され反則金制度が導入されました(16歳以上)。具体的には、信号無視、携帯電話使用、傘さし、一時不停止、危険な歩道通行などが対象となっています。
小児は反則金適用の対象外ですが、登下校や習い事、遊びに行くための移動手段として自転車を利用することが多く、自転車による危険運転は重大事故につながるので、交通ルールを守るべきと考えます。内閣府の令和8年版交通安全白書によると、小中学生の交通事故死者・重傷者数で自転車乗用中の割合は小学生で2位、中学生で1位となっています。
自転車は軽車両に分類されるものの、運転するのに免許や資格は必要ありません。小児から高齢者まで運転適性の基準等は無く、てんかん等の病気や症状を理由として責任を取らなければいけないという根拠もありません。しかし、重大事故が起きて加害者となると、具体的には運転中の発作で人の死傷や物の損傷が生じた場合では、重過失致死傷罪や器物損壊罪等の刑事上の責任が問われることがあります。また、場合によっては何より子ども本人の命にも危険が及ぶ可能性があります。
一般的にてんかんを持つ方でどの程度乗車を控えるべきかの公的な決まりはありません。てんかん発作のタイプと頻度により主治医と相談して個別に決めるのが良いでしょう。筆者は小児科医ですので、小児患者の話にはなってしまいますが、最後の意識減損発作から最低3-6か月間空けて、日中の発作がないことを確認してからにしましょうと子ども本人と保護者に説明しています。どうしても自転車を使用しなければいけないという場合では、妥協案として歩行者に注意しながら歩道を走る、交通量の多い車道は避ける、ヘルメットを着用するようにとお話しています*。
ヘルメット着用率も時代とともに増加しており、現在は着用が努力義務となっています。図のように、全年齢の中でも小中学生のヘルメット着用率は高い方ですが、それでも半数以下ではあります。
思わぬ事故を起こし加害者にならないように、事故にあって被害者とならないように、子どもも大人も交通ルールを守りながら自転車を利用するようにしましょう。
令和8年度版交通安全白書(内閣府ホームページ)
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/r08kou_haku/pdf/zenbun/tokusyu.pdf
*警視庁のよくある質問にも、「道路標識等で指定された場合」「運転者が13歳未満や70歳以上の高齢者や身体の不自由な人の場合」「車道又は交通の状況から見てやむをえない場合」歩道走行を行うことが認められています。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/faq/koutuanzen/jitennsya.html
てんかんの有無に関わらず法令遵守しての自転車乗車が望ましいです。
文責:脳神経小児科 山本寿子
>総合てんかんセンター
>脳神経小児科