眠りと目覚めのコラム
睡眠時無呼吸症候群―以前の検査や治療、そのままになっていませんか?
2026/10/7
文責:都留 あゆみ、松井 健太郎
文責:都留 あゆみ、松井 健太郎
「健康診断や人間ドックの簡易検査で、睡眠時無呼吸を指摘されたけれど、そのままになっている」
「以前CPAP(持続陽圧呼吸療法)を使っていたけれど、通院や治療をやめてしまった」
「以前の検査では、CPAP治療の基準には当てはまらないと言われた」
このような方は、いらっしゃいませんか。
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりする病気です。一般には睡眠時無呼吸症候群(SAS)とも呼ばれます。大きないびきや日中の眠気だけでなく、熟睡感がない、朝に頭が重い、夜間に何度も目が覚める、といった症状として現れることもあります。
2026年6月からCPAP治療に関する基準が変わりました
2026年6月の診療報酬改定より、睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP療法の保険診療上の基準が見直されました。
精密検査である終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を行った場合、CPAP療法を検討する基準となる無呼吸低呼吸指数(AHI)は、従来の20以上から15以上に変更されました。
また、簡易検査(携帯用装置による検査)の結果からCPAP療法を導入できる基準についても、AHI 40以上から30以上に変更されました。
そのため、以前の検査ではCPAP治療の対象とならなかった方でも、現在の基準では治療を検討できる場合があります。
※CPAP療法の適応はAHIの数値だけで決まるものではなく、症状や検査結果などを含めて総合的に判断します。
参考:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定」
簡易検査のあと、そのままになっている方へ
より詳しい評価が必要な場合には、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を行います。PSGでは、脳波、眼球運動、呼吸、血液中の酸素飽和度などを一晩にわたって測定し、実際の睡眠状態を確認しながら無呼吸や低呼吸を詳しく評価します。
当院では、1泊2日の入院でPSGを行っています。
CPAPを中断している方もご相談ください
CPAPは有効な治療ですが、マスクが合わない、装着すると眠りにくい、通院が途切れた、生活環境が変わったなど、さまざまな理由で中断することがあります。
一度治療をやめてしまった方でも、あらためて受診していただけます。現在の睡眠状態や以前の検査・治療内容を確認し、必要に応じて再検査や治療方法を検討します。
「検査が必要か分からない」という段階でもご相談ください
家族から大きないびきや無呼吸を指摘される、日中の眠気が強い、十分寝ても疲れが取れない、健康診断や人間ドックで睡眠時無呼吸を疑われた――このような場合には、一度睡眠専門外来にご相談ください。
ご自身で「PSGを受けるべきか」「CPAPが必要か」を判断してから受診する必要はありません。診察のうえ、必要な検査をご案内します。
医療機関からのご紹介も受け付けています
かかりつけの患者さんについて、簡易検査で睡眠時無呼吸が疑われた、PSGを含む精密評価を希望する、CPAP療法の適応を検討したい、といった場合には、当院睡眠専門外来へご紹介ください。
現在の診療を継続しながら、睡眠時無呼吸症候群の精査のみをご希望の場合もご相談いただけます。検査結果や診断・治療方針については、紹介元の医療機関へ情報提供を行います。
睡眠時無呼吸症候群の症状や治療について詳しく知りたい方は、以前のコラム「睡眠時無呼吸診療について」もあわせてご覧ください。
※当院の睡眠専門外来の初診には診療情報提供書(紹介状)が必要です。
こちらのリンクもご参照ください。
ー 睡眠時無呼吸診療について
ー 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)
ー 睡眠専門外来