診療科一覧
精神診療部
統合失調症、気分障害(双極性障害・うつ病)、不安障害、強迫性障害、睡眠障害など、さまざまな精神科領域の疾患・障害を対象に、高度な診断と治療を提供しています。
また、デイケアや作業療法(入院・外来)、リワーク、訪問看護を通じて、規則正しい生活の回復や日常生活能力、社会生活能力の向上を目指し、社会復帰を支援しています。さらに、臨床心理部に心理療法を依頼したり、認知行動療法センターや脳病態統合イメージングセンター(IBIC)、神経研究所や精神保健研究所と協力して新しい診断法、治療法の開発をしたり、ニューロモデュレーションセンターなどの専門疾病センターとの連携を通じて先駆的医療を試みるなど、幅広い支援を行っています。
脳神経内科診療部
脳と神経に関連する疾患を専門としており、てんかん、パーキンソン病、多発性硬化症などの診断と治療を行っています。
脳神経内科診療部では、最新の医療技術を駆使して患者さんの症状を改善し、生活の質を向上させることを目指しています。また、専門的なリハビリテーションプログラムも提供しており、患者さんが日常生活を送りやすくするためのサポートを行っています。
脳神経小児科診療部
脳神経外科診療部
NCNP脳神経外科は、てんかんの外科治療や脳深部刺激療法(DBS)に代表される機能的脳神経外科を専門に、正常圧水頭症に対するシャント術や、髄膜腫などの一般脳神経外科にも対応しています。特にてんかん外科は乳幼児から成人まで全ての年齢層を対象に行っており、国内でも有数の手術件数を誇ります。
脳磁図(MEG)やPET、高磁場MRI、長時間ビデオ脳波モニタリング、頭蓋内脳波記録など高度な診断技術を用いて、経験豊富な専門スタッフが他科との診療連携によって、患者さんの生活の質を重視した治療を提供します。また、ナビゲーションシステムや術中モニタリングを併用した安全な手術も特徴です。
てんかん診療部
当院では各診療科のてんかん専門医が協力して診療を行ってきましたが、対応に限界がありました。こうした課題を解決するため、2021年11月に、てんかん診療部を新設し、てんかん診療に特化した体制を整備いたしました。
てんかん診療部は、当院におけるてんかん診療の中核(ハブ)として機能し、小児神経科、脳神経外科、脳神経内科のてんかん専門医や精神科、各部門と連携しながら、患者さん一人ひとりのニーズに合わせた包括的なてんかん診療を提供しております。さらに、本診療部では、特に精神科・脳神経内科領域における若手医師の育成にも力を入れており、次世代のてんかん診療を担う人材の育成を重要なミッションの一つと位置づけています。
総合内科部
さまざまな内科的疾患に対応しています。具体的には、循環器病、呼吸器病、消化器病、内分泌疾患、感染症などの診療を行っています。また、高度な医療技術と専門的な医師陣により、患者さん一人ひとりに適した治療を提供しています。
ゲノム診療部
ゲノム診療部では、遺伝医療の専門職である臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラー®︎が、筋ジストロフィーや脊髄小脳変性症といった神経筋疾患、および統合失調症などの精神疾患の遺伝に関する相談に対応しています。
遺伝カウンセリングは自由診療として行われ、遺伝に関する専門的な情報提供を行うとともに、一部の疾患については未発症者を対象とした保因者診断や発症前診断を提供しています。
また、各診療科と連携して、発症されている患者様に対する遺伝学的検査も一部保険適用で実施しており、検査前後には最新の遺伝医学的知見に基づく遺伝カウンセリングを行っています。
身体リハビリテーション部
身体リハビリテーション部は脳神経内科・脳神経小児科・脳神経外科・精神科と連携して各種疾患の患者さんに対して、身体機能の維持・回復、装具療法、神経ブロック、日常生活の工夫、福祉機器の紹介などの治療を行なっております。
生活の中で出来ていることを維持し、改善することがリハビリテーション治療の大きな目標です。ご家庭で継続的にできることのアドバイスに主眼を置いています。病気の根本的な治療や症状の進行を止めることが困難な場合でも、機能を維持することや障害されていない部位の機能を活かすために、自主トレーニングのアドバイス、地域リハビリテーションとの連携や靴・杖・歩行器・車椅子・ベッド・住宅改修・パソコン入力支援機器などの相談も行っております。
精神リハビリテーション部
精神リハビリテーション部では、統合失調症、気分障害(躁うつ病・うつ病)、不安障害、適応障害、てんかん、発達障害など、あらゆる精神科領域の病気・障害を対象に、高度な専門的リハビリテーションを提供しています。当部が運営するデイケア、作業療法(入院・外来)では、規則正しい生活の回復、日常生活能力、社会生活能力、対人コミュニケーション能力の向上などにより、復学、福祉的就労、一般就労などの社会復帰を目指した支援を行っています。
さらに、認知行動療法センター、統合失調症早期診断・治療センター、気分障害センター、てんかんセンター、認知症センターなど専門疾病センターと連携し、当院の特色を生かしたプログラムの提供を通じ、様々な背景を持つ患者さんへ幅広い支援を行っています。
麻酔科部
NCNPでは、神経疾患や筋疾患,精神疾患,重症心身障害のある患者さんを対象に各科で診療を行っておりますが、麻酔科ではそのような患者さんの手術・修正型電気痙攣療法(mECT)・検査の麻酔管理を行っています。患者さんが全身麻酔を必要とする治療や検査を安心して受けられるように手術前から診察を行い、周術期の危険性がなるべく最小限となるように心がけています。手術中は鎮静や鎮痛だけでなく呼吸・循環などの管理も行っています。また,術後の痛みや吐き気などが最小限となるように手術中から対策を行っています。手術や検査は麻酔科だけでなく診療科の先生や手術室の看護師,検査技師など多職種が関わって行っていますので、スタッフとのコミュニケーションも大切にしています。
司法精神診療部
司法精神医療に関する広範な領域を担当しています。我が国最大の指定入院・通院医療機関として、医療観察法に基づく医療を担当しています。また、裁判所や検察庁からの精神鑑定依頼に対応し、刑事責任能力鑑定、医療観察法による鑑定などを行っています。
司法精神診療部では、多職種によるチーム医療やクロザピン処方、認知行動療法などの専門的知識・経験を持つ精神科医が活躍しています。また、司法精神医学コースを通じて、専門的知識や経験を持つ精神科医を養成することを目的とした実践的教育プログラムも提供しています。
放射線診療部
放射線診療部では3TのMRI機器、SPECT-CT装置、PET-CT装置やサイクロトロンなどの最新の診断医療機器を備え、精神・神経・筋疾患の高度先進医療と神経疾患の臨床研究を行っています。現在放射線専門医5名と放射線技師11名で診療を行っています。病院の特性から、てんかん、ミトコンドリア病などの代謝疾患、パーキンソン症候群や脊髄小脳変性症、多発性硬化症、認知症、筋ジストロフィー、うつ、統合失調症などの様々な中枢神経疾患の形態・機能画像による検査・診断を医師・技師と協力し合い、各診療科と連携しながら行っています。また当科は診療のみならず教育や研究にも力を入れており、各種の院内・院外カンファレンスや研究会・学会に積極的に参加しています。また大学院生の学位論文指導も行っており、2017年度は24本の英語論文の研究成果を出しました。当科は病院の各診療科のみならず、IBICや研究所と協力しながら最先端の画像研究を行っています。
臨床検査部
臨床検査部では、病気を診断したり治療法を決定したりするのに必要な様々な検査を行っています。
検体検査室、微生物検査室、病理検査室、生理検査室、さらに全国の病院から送られてきた検体も含め遺伝子診断や生検筋の病理診断を行う遺伝子検査診断室があります。当院は精神疾患と筋疾患、神経難病を対象とする高度先進的医療を行うナショナルセンターであることから、これらの部門では当院の特別な役割を果たすために、特色ある業務を行っています。
臨床心理部
臨床心理部は、全国的にもめずらしい大規模かつ多機能な心理部門です。
院内では、精神科、脳神経内科、脳神経小児科、脳神経外科などの各診療科と連携し、専門的な心理検査、個別および集団による心理療法・認知行動療法(CBT)、リワークデイケアなどを行っています。また、薬物依存症センター、認知症センター、てんかんセンター、院内メンタルヘルスチームなどでも活動しています。
上記に加え、心理的支援の質の向上及び普及を目指し、様々な調査研究事業に取り組んでいるほか、心理職の人材育成に関して主導的役割を果たしている点も当部の大きな特徴です。
詳しい支援内容や利用方法については、以下よりご確認ください。
薬剤部
薬剤部は院内において医薬品供給部門としての役割を果たすとともに、医師、看護師などのメディカルスタッフと連携し、チーム医療を推進することで、患者さんに適切な薬物治療を提供できるよう取り組んでいます。
人材育成として、薬剤師レジデントプログラム、新人教育研修プログラムにより、臨床現場において質の高い薬物療法を提供するための薬剤師育成を推進しています。また、薬学生の病院実務実習を積極的に受入れ、将来に向けた充実した実習プログラムを提供しています。
手術・中央材料部
NCNPの手術部では、神経・精神疾患を抱える患者さんを対象にした手術・血管造影・修正型電気けいれん療法(mECT)を行っています。脳神経外科は、主にてんかん、パーキンソン病などに対する機能的脳外科手術を、総合外科・整形外科は精神・神経・筋疾患を有する患者さんの合併疾患に対する外科治療を行っています。神経難病の診断を目的にした筋生検や神経生検、障がい者を対象にした全身麻酔下の歯科治療なども数多く行われており、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の方々の手術を扱っているのが特徴です。また、数多くの精神科の患者さんに対応するため、手術部エリア内にmECT室が併設されています。
合併症を抱える患者さんが安心して麻酔と手術を受けられるよう、スタッフのコミュニケーションを大事に円滑で安全な運営を心がけています。
医療連携福祉相談部
医療連携福祉相談部は、患者さん・ご家族が外来、入院を通し、安心して治療や療養ができるように、
医療連携室、入退院支援室、地域連携医療福祉相談室を一体化して、「患者サポートセンター」になりました。
院内他部門はもちろん、地域の皆様とも密に連携をとりながら患者様をサポートしていきます。
栄養管理室
栄養管理室は医師を中心としたチーム医療の一翼を担う部門としての役割を果たすために、入院患者様個々の病状に即した安全な食事を提供し、栄養食事指導を実施することにより、疾病治療に貢献しています。
また、外来通院する患者様には栄養食事指導を通した継続的な栄養サポートを行っています。
臨床研究・治験推進室
臨床研究・治験の管理、実施を支援しています。
専門疾病センター
当院では、いくつかの病気について、診療科や専門分野を超えたチームにより高度専門的診療を行う体制を組んでいます。まずは、窓口になる診療科の医師が診療を行いますが、必要に応じて他科・他の専門分野や研究所の協力を得て、より掘り下げた高度専門的診療を行います。
また、研究所と協力して新しい診断法・治療法の開発に取り組むこともあります。ひとつの診療科だけでは対応が難しい病気に診療科を超えて取り組み、治療法が十分確立していない疾患に対しても研究所と連携して先駆的治療を試みることも可能となっています。