染色体異常症・遺伝子異常症
私たちの体の細胞には、染色体というひも状の情報が23対46本あります。染色体の中には、遺伝子という文字の並びがあり、体の設計図の役割をしています。染色体の数や形の変化で起こる病気を染色体異常症、遺伝子の文字の変化で起こる病気を遺伝子異常症と呼びます。染色体異常症・遺伝子異常症があると、体や脳の成長や発達が遅れたり、顔つきに特徴が出たり、体のいろいろな組織の形が通常と異なるなど、さまざまな症状が出ます。染色体異常症・遺伝子異常症を疑った場合には、染色体の数や形を調べる検査や遺伝子の文字の並びを読み解く検査をすることで、原因の場所がわかることがあります。染色体異常症・遺伝子異常症は、生まれつきの変化で、そのおおもとをご両親のいずれかもしくは両方から引き継いでいる場合もありますし、患者さんご本人だけにたまたま変化が起こった場合もあります。
症状
染色体異常症があると、全身のさまざまな症状が出ます。特に、複数の症状があてはまる場合には、染色体異常症を考えるきっかけとなります。また、以前は原因不明だった病気の遺伝子が遺伝子の解析方法が進歩しているため、近年次々に明らかになっています。
体格が小さい、頭の大きさが小さい
運動の発達が遅い、なかなか歩けない
言葉が話せない、知的な理解が幼い
顔つきに特徴がある(例:目が離れている、あごが小さい、耳の位置が低い、眉毛が濃いなど)
体の組織の形が通常と異なる(例:心臓に穴が開いている、指が短い、骨の変形があるなど)
てんかん発作がなかなかとまらない
発達障害、自閉症の特徴がある
筋肉の力が弱い、体がぐにゃぐにゃしている
このほかにも、さまざまな症状があります。
対象の外来診療科目
脳神経小児科一般外来
【WEB申込可・医療機関申込可】
当院脳神経小児科では、小児期に発症する神経症状を主訴とする患者さんはすべて対象となります。
特にてんかん診療、神経筋疾患診療は専門施設として豊富な経験があり、チームで診療を行っております。
発達の遅れや行動の問題などでは、臨床心理士と連携して評価いたします(療育・心理カウンセリングは行っておりません)。