強迫性障害
「手が汚いんじゃないか」「鍵を閉めたかしら」などの考えが繰り返し頭に浮かんできて、手を洗う行為や鍵が閉まっているかを確認する行為がなかなか止められないということはありませんか。止められなくなって日常生活や学業、仕事に影響が出てしまっている場合、強迫性障害の可能性があります。強迫性障害は思春期後半や成人期の初期に発症しやすく、成人40人に1人にみられる意外に身近な障害です。原因はまだ明らかになっていませんが、脳の中の神経伝達物質の調節障害や、脳のある部分の活動性の異常が影響していると言われています。
薬による治療とあわせて、認知行動療法という精神療法も、強迫性障害に効果が高いことがわかってきています。早めに治療を始めるほど回復も早いといわれていますので、無理せず早めに専門機関に相談しましょう。
- 自分で考えたくもない内容の考えが、繰り返し浮かんできて中々消せない(強迫観念)
- 不安やこだわりが過度になり、何度も何度も確認してしまう(強迫行為)
症状
強迫性障害の症状は大きく「強迫観念」と 「強迫行為」に分けられます。自分で考えたくもない内容の考えが、繰り返し浮かんできて中々消せない(強迫観念)と、不安になりますよね。その不安を打ち消すためにする行動が強迫行為ですが、長期間続くと習慣化し、強迫観念が意識されない場合もあります。具体的には以下のような症状がありますが、他にも様々な症状の様式があります。また、症状はストレスがかかったときに悪くなると言われています。
✓汚い感じがして、何度も手を洗う
✓何度も家に戻って戸締りや火の元の確認をする
✓他人に誤って危害を加えたのではないかと繰り返し心配する
✓何かをぴったり、しっくりするまでやらないと落ち着かず、 回数や時間がかかる
✓確認し安心するため、身近なひとを巻き込んでしまう
対象の外来診療科目
こころケア
こころをいたわる方法を知りたい方に向けたプログラムです。
CBTセンターと共同開発した、リカバリーを目指す認知療法(CT-R)や
マインドフルネス・セルフコンパッションなどの要素を取り入れた
内容となっています。
精神科一般外来
【医療機関専用・WEB申込不可】
精神科一般外来では、統合失調症、うつ病、双極性障害(双極症)、不安症(不安障害)、強迫性障害など、幅広い精神疾患の診断と治療を行っています。問診や検査を行い、薬物療法や心理社会的支援を組み合わせて適切な診療を進めていきます。診察の中で、より専門的な評価や治療が必要と判断される場合には、各専門外来をご案内することもあります。また、地域の医療機関からの紹介にも対応しており、医療連携を大切にしながら安心して受診いただける体制を整えています。受診先に迷う方も、まずは一般外来をご検討ください。