NCNP病院

診療科目・部門 clinical department

診療科目・部門 clinical department

不安症(不安障害)


 不安症とは差し迫った出来事に対する恐怖や、将来に対する不安が過剰となり、行動や社会生活に影響を与える状態が、成人の場合は6ヶ月、子どもの場合は4週間、続いている状態です。恐怖や不安は現実の出来事や、身体疾患、特殊な物質の使用、治療薬、環境刺激などによって生じることがありますが、そのような理由のある恐怖、不安は含めません。また不安とともに、動悸、呼吸困難、震え、発汗などの身体症状が生じることもあります。特にパニック発作と呼ばれるタイプでは、強い不安と共に、こうした身体症状が急激に生じることが特徴です。
 

症状

✓パニック症
 急激な不安と、動悸などの身体症状を伴うパニック発作が突然生じることを繰り返します。そのために行動が制限されたり、また発作が起きるのでは無いかという予期不安が生じたりして、生活に大きな支障が生じます。尚、パニック発作は状況によって予想できるものと、予想できないものがあります。また物質使用や治療薬によって、およびうつ病などの他の精神疾患にともなって生じることもあります。

✓広場恐怖症
 不安になったときにすぐに逃げ帰れないような、家の外の状況に対する不安があります。広場、公共交通機関、建物の中、1人で外出することなどが含まれます。そのような状況を回避したり、付き添いを必要としたりします。

✓全般性不安症
 はっきりとした対象にではなく、色々なことに対して次々と過剰な不安を生じる状態です。安心できない状態と言ってもよいでしょう。そのために常に落ち着かず、そわそわとし、疲れやすく、いらいらし、集中力が続かなくなります。

✓社交不安症
 他の人々の前に出たり、特に話をしたり、注目され、評価される状況に対して強い不安を感じ、そうした状況を避けるようになります。恥ずかしい、悪く思われている、などと悪い方向に考えてしまうことが多くみられます。親しい人や、自分に関心を持たない他人の前では不安が生じないこともあります。

✓限局性恐怖症
 特定の人、動物、状況に直面すると強い恐怖を生じ、また直面することへの不安のために、そうした対象や状況を回避するようになる状態です。実際に危険な目にあったという理由があることも、特に目立った理由がないこともあります。その恐怖、回避は、実際の危険に比べて不釣り合いなほどに大きく、生活の支障になっています。

対象の外来診療科目

こころケア

 「ちょっと自信をつけたい」「癒されたい」など、
 こころをいたわる方法を知りたい方に向けたプログラムです。
 CBTセンターと共同開発した、リカバリーを目指す認知療法(CT-R)
 マインドフルネス・セルフコンパッションなどの要素を取り入れた
 内容となっています。

個別プログラム

 「何から始めたらいいのかわからない」「少しづつ社会復帰したい」など、
 一歩踏み出したい方に向けた個別支援プログラム。
 



パンフレットはこちら

精神科一般外来

医療機関専用・WEB申込不可】
精神科一般外来では、統合失調症、うつ病、双極性障害(双極症)、不安症(不安障害)、強迫性障害など、幅広い精神疾患の診断と治療を行っています。問診や検査を行い、薬物療法や心理社会的支援を組み合わせて適切な診療を進めていきます。診察の中で、より専門的な評価や治療が必要と判断される場合には、各専門外来をご案内することもあります。また、地域の医療機関からの紹介にも対応しており、医療連携を大切にしながら安心して受診いただける体制を整えています。受診先に迷う方も、まずは一般外来をご検討ください。