NCNP病院

診療科目・部門 clinical department

診療科目・部門 clinical department

双極性障害(双極症)

現在うつ状態が続いていても、これまでに気分が極端に高揚し、活動的になった時期がある場合は、「双極性障害(双極症)」の可能性があります。
双極性障害は、かつては躁うつ病と呼ばれていましたが、うつ状態(気分の落ち込み)と躁状態(気分の高揚)を一定期間ごとに繰り返す気分障害の一つです。
特に軽躁状態(軽い躁状態)は、本人も周囲も「調子が良い」「元気な時期」と受け取ってしまい、病的な状態とは気づかれにくいため、うつ病と誤って診断されることがあります。
そのため、うつ病として治療を続けても改善が乏しい場合、実は双極性障害であったということが少なくありません。

  • 双極性障害は、適切な診断と治療を受けることで、安定した日常生活を送ることが可能です。
  • うつ状態が長引く方や、過去に気分の高揚がみられた方は、専門の精神科医に相談することが大切です。

症状

●躁(または軽躁)状態の時の主な症状
睡眠時間が著しく短くても疲れを感じず、活動的に過ごせる
周囲の意見に耳を貸さず、横柄な態度になる
話し続けたり、お節介になったりする
アイデアが次々と浮かぶが、計画性や一貫性に欠ける
根拠のない自信に満ちあふれる
買い物やギャンブルなどにおいて金銭感覚が麻痺し、浪費が目立つ
性的に奔放になる傾向が出現する
自分は「絶好調」「万能である」と感じる
イライラしやすくなり、怒りっぽくなる、周囲に対して説教的になる

対象の外来診療科目

気分障害専門外来

医療機関専用・WEB申込不可】
気分障害外来では、うつ病や双極性障害などの気分障害に対する診断と治療が行います。
うつ病は、持続的なゆううつ感や興味喪失、疲労感などが特徴で、双極性障害は、極端な気分の高揚と低落を繰り返すことが特徴の疾患です。
当外来では、薬物療法、心理療法、リハビリテーションなどを行い、患者さんの気分の安定と社会復帰を目指します。

mECT/rTMS専門外来

医療機関専用・WEB申込不可】
ECT(電気けいれん療法)やrTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)を用いて、うつ病や双極症、統合失調症への治療を提供いたします。これら電気や磁気を用いて脳の活動を調整し、症状を改善する治療法をニューロモデュレーション療法と呼んでいます。治療抵抗性うつ病に対するrTMS(急性期治療)は、保険診療として実施しており、日本精神神経学会による適正使用指針に準拠して1日約40分、週5日間を3~6週行います。
当院では、保険診療によるrTMSの他にも、先進医療や臨床研究としてニューロモデュレーション療法を提供するなど積極的に活動しています。詳しくは、ニューロモデュレーションセンターの説明をご参照ください。※医療機関の精神科医からのご紹介が必要です。

こころケア

 「ちょっと自信をつけたい」「癒されたい」など、
 こころをいたわる方法を知りたい方に向けたプログラムです。
 CBTセンターと共同開発した、リカバリーを目指す認知療法(CT-R)
 マインドフルネス・セルフコンパッションなどの要素を取り入れた
 内容となっています。

個別プログラム

 「何から始めたらいいのかわからない」「少しづつ社会復帰したい」など、
 一歩踏み出したい方に向けた個別支援プログラム。
 



パンフレットはこちら

からだケア

 自分のからだやこころに目を向ける“きっかけを提供し、
 健康的な習慣や生活のリズム作り”を支援します。
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精神科一般外来

医療機関専用・WEB申込不可】
精神科一般外来では、統合失調症、うつ病、双極性障害(双極症)、不安症(不安障害)、強迫性障害など、幅広い精神疾患の診断と治療を行っています。問診や検査を行い、薬物療法や心理社会的支援を組み合わせて適切な診療を進めていきます。診察の中で、より専門的な評価や治療が必要と判断される場合には、各専門外来をご案内することもあります。また、地域の医療機関からの紹介にも対応しており、医療連携を大切にしながら安心して受診いただける体制を整えています。受診先に迷う方も、まずは一般外来をご検討ください。

双極性障害(そううつ病)の治療

双極性障害(そううつ病)の治療では、主に薬物療法や心理社会的治療を並行して行っています。
 

  そう病エピソード うつ病エピソード
薬物療法 気分安定薬(炭酸リチウム、バルプロ酸、ラモトリギンなど) 非定型抗精神病薬(クエチアピン、オランザピン、アリプラゾール、ルラシドンなど) ※ 薬剤ごとに適応症が異なります
その他の治療 電気けいれん療法 電気けいれん療法 rTMS
心理社会的治療 心理教育 認知行動療法 対人関係-社会リズム療法 家族療法 など
神庭(2011)精神神経学雑誌、113号9巻863-866を参考に編集

 

 

rTMSの先進医療制度を利用した臨床研究の実施について





【お問い合わせ】

国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター病院 医療連携福祉相談室 医療連携係
〒187-8501 東京都小平市小川東町4-1-1
TEL:042-341-2711(代表)
rTMSお問い合わせ窓口: E-mail:info-rtms[a]ncnp.go.jp

※上記の[a]は、@に置き換えてください。