小児の不随意運動
不随意運動とは、本人の意思とは無関係に身体に異常な運動が起きることです。
身体が突っ張ったり捻じれたりするジストニア、顔や手足をゆっくりと動かしてしまうアテトーゼ、踊るように身体を振ってしまう舞踏運動、上肢や下肢をいきなり大きく振り回してしまうバリズムなどがあります。身体を細かく震わせる振戦や、顔面や肩をピクつかせたり思わず声を出したりするチックも不随意運動です。身体を突然ピクンと動かすミオクローヌスには不随意運動と生理的なもの(誰でも起きる心配ないもの)の両方あります。
大脳の深部に基底核と呼ばれる部分があり、ここに異常をきたすと本人の意思とは関係なく身体が勝手に動くようになります。原因についてはまだ未解明の部分もあります。
症状
鑑別診断のため、症状を細かくお尋ねします。
・いつから現れましたか?
・時々ですか? それとも休みなく出ますか? 睡眠中はいかがですか?
・身体のどこに出ますか?
・場所や形や速さがいつも同じですか?
小児の不随意運動として多いものには、次のようなものがあります。
チック:顔や肩をピクつかせたり、大きな声を突然出したりします。
アテトーゼ型脳性麻痺:顔面や手足をゆっくり捻じるように動かします。
遺伝性ジストニア:動き初めに身体が突っ張ったり、常時身体が捻じれたりします。
神経変性疾患:症状が徐々に悪くなります。
神経伝達物質病:夕方になると足を引きずるときは、治療できる場合があります。
まずは実際に見せていただくことが大切です。
お家で症状が起きたときは、ぜひ動画で残しておいてください。
薬物療法で完全に消失する場合があります。ぜひお早めにお見せください。
対象の外来診療科目
脳神経小児科一般外来
【WEB申込可・医療機関申込可】
当院脳神経小児科では、小児期に発症する神経症状を主訴とする患者さんはすべて対象となります。
特にてんかん診療、神経筋疾患診療は専門施設として豊富な経験があり、チームで診療を行っております。
発達の遅れや行動の問題などでは、臨床心理士と連携して評価いたします(療育・心理カウンセリングは行っておりません)。